どんなことでもお気軽にご相談ください。
緊急を要する場合や特殊な検査が必要と判断した
場合には、適宜連携医療機関に紹介しますので、
ご安心ください。
呼吸器外来を引き継いだ2年間で最も頻度が高かったのは「咳(咳嗽)」の訴えです。
急性咳嗽の原因は風邪や気管支炎、肺炎などの感染症が最も多いですが、3週間以上持続する遷延性咳嗽、8週間以上続く慢性咳嗽では他の原因が多くなります。もちろん感染症を否定することは重要ですので、必要に応じて胸部レントゲン検査や血液検査で炎症反応のチェックを行います(5分程度で検査結果が判明します)。感染症と考えられる場合はそれに応じた処方を、感染が否定されれば他の原因を考えます。
タバコの煙を主とする有害物質の吸入により生じた肺の炎症性疾患で、気管支に炎症が起こって咳や痰が出るようになったり、気管支が細くなって空気の流れが悪くなります。また、肺の奥にある「肺胞(ガス=酸素と二酸化炭素 交換する役目を担っています)」が壊れていくためガス交換が出来なくなり、進行すると歩行時や階段昇降時の息切れなどの呼吸困難がみられるようになります。
COPD 診断と治療のためのガイドライン
[第5版]2018より引用、一部改変
元の状態に戻す(治癒)ことは難しいですが、禁煙と適切な治療により進行のスピードを遅らせることは可能です。
上記のように一番重要なのは禁煙です。病期に応じて吸入薬や飲み薬を併用します。また、気道感染を契機に増悪することが多く、その度に呼吸機能も低下して在宅酸素療法(HOT)を余儀なくされることもあるため、十分な感染予防対策が望まれます。インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチン接種が推奨されています。