コロナコロナで嫌になる毎日ですね。

新型コロナウイルス感染症に関して、現時点では確立された治療薬がなく、重症化する患者を増やさないため、国民一人一人の感染予防につきるというのはご存知のことと思います。

重症化しやすい要因としては高齢であること、基礎疾患があることが挙げられていますが、その基礎疾患のひとつが「糖尿病」です。

糖尿病の「易感染性」については、患者さんとお話ししていてもピンと来られていない方が多いと普段から感じていました。

血糖値が高くなると病原体とたたかう働きが鈍くなります。

一例として手術のあと傷の治りが悪くなることは比較的よく知られているようですが、呼吸器感染症としては肺炎で罹患率や死亡率の増加がみられます。原因病原体としては細菌（いわゆるバイ菌）感染が多いですが、肺結核の発症リスクも高いです。

糖尿病の方では肺炎球菌感染やインフルエンザウイルス感染、これらに続発する肺炎でも死亡リスクが上昇することが報告されており、これらのワクチン接種が推奨されています。

新型コロナウイルスに関してはまだまだ未知の部分が多いですが、上記データからも糖尿病の方が感染すると重症化しやすいことが十分に推測されます。

現時点ではワクチンがなく、うがい手洗いなど十分な感染予防対策に加えて血糖コントロールをよくしておくことが重症化予防につながるのかもしれません。